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田﨑病院
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よく噛んで食べていますか?②

 食欲の秋。この時期ならではの自然の恵みが食卓に並ぶと、つい食べ過ぎてしまうことはありませんか。

 普段の食事を「よく噛んで味わっていますか?」
噛むこと(咀嚼)は生きていくうえでとても重要な作業。
 今日は咀嚼の効用を生かす「食べ方」をあげてみました。

1 歯応えのあるものをしっかり噛んで食べる
 咀嚼の効用を引き出すためには十分な唾液が必要です。唾液の分泌は軟らかい物より硬い物を食べたときにより分泌されます。ブロッコリーやキャベツ、イカの刺身、あたりめなど日本の伝統的な食べ物には咀嚼効果を高めてくれる食べ物が沢山あります。

2 きちんと座って、正しい姿勢で食べる
 同じ食事をしても上半身の姿勢によって咀嚼時の脳の活性化に大きな差が生まれます。背筋を伸ばして食べると効果がより出ます。逆に寝転がって食べると効果半減。

3 1口で最低30回(30秒)を目安に出来るだけ多く噛む
 何も食べていない状態でも唾液は少し分泌されています。咀嚼時は噛むという口腔感覚に加えて味覚、嗅覚、温度感覚などによって唾液分泌を促します。1口で30回(約30秒以上)を目安に多く噛みましょう。

4 家族で食事を囲み食事の時間を楽しく過ごす
 成長期にある若年者がいる家庭では可能な限り家族で食卓を囲むことが大切です。家族で食卓を囲むことで「おいしさ」「喜び」「幸福感」といった快情動につながる脳の報酬系を刺激するといわれています。これにより安心感・満足感・安全感を獲得し適切な対人関係を含む生活習慣を学習します。

5 食事は1日3回、4~5時間くらいの間隔で。朝食もしっかり食べる
 よく噛んで食べると脳が活性化し咀嚼後2時間くらいは学習・記憶能力が高いレベルで機能することが分かっています。仕事や学習効率を上げるためにも朝から食事を取り時間間隔をおいて1日3食しっかり食べましょう。

6 歯応えや風味のある食べ物をおいしく感じるような食経験を積む
 人間にとって食事は生命維持に欠かせないものと同時に楽しみの一つです。普段の食事で様々な食感や風味を味わい、それを「おいしい」と感じられる様な食経験を積むことが大切です。よく噛んで楽しく食べることが長寿の秘訣にもなります。

 咀嚼の話はもう少し続きます。

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