床ずれの防止
2012.02.06
ほとんど寝たきりの状態になると、体重の集中する部位の骨と寝具に挟まれた皮膚組織が圧迫され続け、「血の流れが悪くなり、皮膚やその下の組織が死んでしまう外傷」が「褥瘡」、一般的に「床ずれ」と呼ばれるものです。
肌の弾力性が失われている高齢者の場合、同じ姿勢で寝たきりでいると、骨の突出部分に圧迫力や摩擦力が掛かり、床ずれが生じます。
(あお向けの場合、後頭部・肩甲骨・お尻・かかと部に多く発生します)
まず、でき始めの発赤と呼ばれる赤くなった状態を早期に発見し、この段階で適切なケアを行うことで床ずれの悪化を防ぐことができます。
ひどくなると水ぶくれになり、それが破れただれたり、うみが出て潰瘍になったりします。ひどくなると激し痛みを訴えるようになり、さらに悪化すると傷が深くなり骨まで露出するようになります。
床ずれの予防は、「除圧」と「スキンケア」が重要になります。寝たきりではほとんど自分で体を動かせない高齢者なでには除圧マットや枕を使用し圧迫の軽減を図ることができます。自分で寝返りをうてる際は1~2時間おきに体の向きを変えるように促してあげましょう。
スキンケアの基本は皮膚の清潔を保つこと。おむつを使っているならこまめに交換、そのあとで保湿クリームやローションなどで、皮膚のコンディションを整えます。
介護する人の細やかな気遣いで、床ずれやその悪化はかなり防ぐことができます。