肺炎球菌ワクチン
2012.03.09
がん・心疾患・脳卒中疾患に次いで日本人の中で多いのは、肺炎。肺炎は主に身体の抵抗力が弱った状態の時に、ウイルスや細菌が肺に入り込むことで発生します。
肺炎球菌は、肺炎の源病菌としては主要な細菌で、以前から抗生物質による治療が有効でした。しかし現在では、抗生物質に耐性を示す肺炎球菌が増加し、症状が危篤になるケースが発生しています。こうした事態を避けるため、65歳以上方や慢性疾患のあるかたには、肺炎球菌ワクチンの予防接種が強く勧められています。
肺炎球菌ワクチンは、80種類以上の型がある肺炎球菌の23種類に対して免疫を獲得することができ、肺炎球菌感染症の約80%を予防するとされています。
1回の接種でおおむね5年間効果が持続して、肺炎球菌が起こす呼吸器感染症の他、副鼻腔炎、中耳炎、髄膜炎への予防効果も期待できます。
肺炎球菌ワクチンは任意接種ですが、高い予防効果が期待できるため、ワクチン接種に対して助成金が支給される自治体も増えてきました。その多くは65歳以上を対象としています。
ワクチンの有効性や助成金制度が周知されるにつれて、ワクチン接種率は徐々に上がってきています。そして条件付きながら、再接種も認められるようになりました。
まだ、接種がお済みでない65歳以上の方は主治医にご相談ください。
田﨑病院 発行 こんにちわ より
k.oda