快眠への処方箋
2012.10.18
『目覚めの爽快感がすばらしかった。』
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法のひとつ、シーパップ(CPAP)をという器具を初めて装着した翌朝の患者さんの感想です。
MさんがSASと診断されたのは2003年。それまでは日中はずっと眠く頭痛があり、夜は眠れない。いびきがひどく「呼吸が止まっている」と家族にも言われた。
SPAPによる治療は、就寝時に鼻をマスクで覆い、本体からチューブを通じ適切な圧力で空気を送り込み、気道の閉塞を防いで無呼吸状態を抑える。マウスピースで、下顎を前に出し固定する方法もあります。
SASは肥満の他、顎の形が小さいなどの理由で、あおむけに寝た時に気道がふさがりやすいのが原因と考えられています。呼吸が長く止まると、低酸素状態に陥る。高血圧や心臓病などの合併症も多い。
SASが関心を集めるようになったのは、新幹線で運転士が居眠りをしたまま走行した事件。この事件後、国土交通省が積極的な治療を進めるように促しており、東京メトロなどではマウスピースで治療している。
5人に1人が悩みを抱えるとされる睡眠。研究者によると作業効率の低下などによる、損失は年3兆4千億円。経済活動にも影響を及ぼす睡眠障害に注意が必要だ。
k.oda