風疹
2013.08.22
☆成人男性の発症が目立つ
風疹とは「三日ばしか」ともいわれ、風疹ウイルスによって起こる急性の発疹性感染症です。流行は春先から初夏にかけて多くみられています。潜伏期間は16~18日で、主な症状として淡紅色の発疹と発熱、リンパの腫れが認められます。ウイルスに感染しても明らかな症状がでない不顕性感染の人が15~30%程度いるようです。従来学童に多く発生していましたが、最近では成人男性の発症が目立つようになっており、全体の80%が男性でそのうちの80%が20~40歳代となっております。
☆女性では妊娠初期の感染で胎児に影響
風疹の症状は、子供では比較的軽いのですが、まれに脳炎、血小板減少性紫斑病などの合併症が、2000~5000人に一人くらいの割合で発症することがあります。その点で軽視できない病気といえます。また大人がかかると、発熱や発疹の期間が子供に比べて長く、関節痛がひどいことが報告されています。特に問題になるのが、妊娠初期の女性が風疹にかかることで胎児が風疹ウイルスに感染し、難聴、心疾患、白内障そして精神や身体の発育の遅れなどの傷害を持って生まれる可能性があります。これらの傷害を先天性風疹症候群といいます。その確率は妊娠一ヵ月で50%以上、二ヵ月で35%、三ヵ月で18%、四ヵ月で8%となっています。
☆予防にはワクチンが有効
予防にはワクチンが有効で、子供は麻疹・風疹混合(MR)ワクチンを一歳時と就学前の2度、定期接種することになっています。
日本産婦人科医会も最近、「風疹と母子感染」を公式サイトに掲載し、一般の人には2013年7月現在で24歳~34歳の女性、20~40歳代の男性、妊娠を希望している女性はすぐに麻疹・風疹混合ワクチン接種を、子供のころに受けたことがある人も接種しようと呼びかけています。
k・oda