過呼吸(過換気症候群)
2013.12.14
過呼吸(過換気症候群)は、さまざまなことが原因となって呼吸回数が増え、血液中の二酸化炭素が不足した状態の時に起こります。過呼吸を伴う病気は多くあります。たとえば、パニック障害はその代表的な病気の一つです。
血液中の二酸化炭素が不足した状態のとき脳は、呼吸を制限すように身体に働きかけます。
こうした身体の状態に対して患者自身は、「呼吸をしたいのだが、呼吸できない」という感覚に陥ります。そして、自分の意志では過呼吸の状態を変化させることはできません。これらのことが死を意識させるほどの恐怖を、過呼吸で患者が感じる原因にもなっています。
ここで知っておいてもらいたいことは、過呼吸は、10~30分と比較的短時間で症状が治まることです。このため、過呼吸そのものが命の危険につながるとは考えられていません。
危険なことは、誤った処置をしてしまうことです。かっては袋状になったものを利用して呼吸を制限する方法(ペーパーバック法)が推奨されたことがありました。しかしこの方法で窒息死する事故が報告されています。
過呼吸になったときは、ゆっくりと息を吐くことを意識してください。空気を1回吸ったら、2回吐くように。また、そばに誰かいるときは、できるだけ話しかけるようにしましょう。症状が楽になります。
田﨑病院発行 『こんにちわ』より
k・oda