HBOCをご存知ですか?
2018.10.15
遺伝子の中には、BRCA1、BRCA2という癌を抑制する働きをするものがあります。
しかしこの遺伝子に生まれつき変異があると、乳がんや卵巣がんの発症のリスクが高くなります。遺伝子に異変がない方と数値で比較すると、乳がんの発症率は6~12倍、卵巣がんの発症率が8から60倍とされています。
変異した癌抑制遺伝子は、親から子へは男女の区別なく50%の割合で引き継がれます。
このため両親や近親者に乳がんや卵巣がんを発症した人がおられる方は、より注意を払っていく必要があります。
がん抑制遺伝子の変異が原因で起こる乳がんや卵巣がんはHBOCと呼ばれています。
その特徴としては、若い年齢で乳がんを発症する。トリプルネガティブと呼ばれる難治性の乳がんの発症。両方の乳房、もしくは片方の乳房に複数回発症する。乳がんと卵巣がんの両方を発症する。男性で乳がんを発症する。といったことがあげられています。
10月は、乳がんに対する啓発が世界規模で行われる月です。乳がんは早期発見・治療で、死亡リスクの大幅な低下や、乳房の温存といったことが望めます。そのためにも乳がん検診を積極的にうけましょう。