もしも私が、そこにいるならば
2010.08.25
先日、知り合いからある本を薦められました。こちらです。
『もしも私が、そこにいるならば』
「 世界の中心で愛をさけぶ 」 の著者である、片山恭一さんの本を読ませていただきました。
簡単に紹介させていただきます。
本書では、全部で3つの小説が載せられていました。
●もしも、私がそこにいるならば
一緒にいったスキューバダイビングの事故により母を亡くした娘の視点で描かれた物語。母が入院している最中に母の昔の恋人が気になり会いに行ってしまったりする。
娘から見た両親や同性でもある母への思いがリアルに描かれています。
●鳥は死を名づけない
主人公は肝臓を患っている30代の男性。この病がなかなか完治せず入退院を繰り返す物語。
病室が一緒になった男性との関係。最初はお互いに話もしないが、囲碁を一緒にうつうちに仲良くなる。 また恋人との別れ。
非常に切ない病との生活が描かれていました。
●九月の海で泳ぐには
主人公の男性は、結婚し2人の子供を持つ男性。趣味はロッククライミングということで専門用語が盛りだくさん。
二人の兄弟のうち下の子は生まれつきの障害の疑いがある。そのようなストレスとの日々の闘いが描かれている。
全ての話において病気、ロッククライミング、音楽といった部分が専門的なところまで書かれています。それが物語のリアリティへつながっているのかなと感じました。
2階 リハビテーション科 スタッフ