田﨑病院は板橋区大山の病院です。

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田﨑病院
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よく噛んで食べていますか?

 
 人間は食べることで生命の維持を行っています。健康のため「何を」「どれくらい」食べるか栄養バランスや食事量に気を使う方は多いと思います。しかし「どのように」食べるかを意識する方は少ないのではないでしょうか。

 健康維持に必要な栄養素を食べ物から摂るにはよく噛んで食べることが重要です。しかし近年はファーストフードなどのあまり噛まなくてもよい食べ物が多くなっています。当然ながら一回の食事の中で咀嚼(食べ物を口の中で噛むこと)回数は減っています。また子供を対象とした調査では3分の1は一口あたりの咀嚼回数が10回以下、噛む回数の極端に少ない流し込みも全体の10%になっているそうです。

 咀嚼は食物を噛み砕き唾液と混ぜ合わせて飲み込みに適した塊にするプロセス。咀嚼は消化・吸収を助けるだけではありません。

 咀嚼の基礎知識

 ・複雑な運動の組み合わせ
   下あごを開閉したり、唾液を分泌したり舌で食べ物と唾液を混ぜ合わせたり。咀嚼は複雑な運動の組み合わせで成り立っています。咀嚼に関わる筋・骨・神経は運動機関の中でもっとも多様かつ複雑に動きます。

 ・自動で行える
   咀嚼の神経回路は呼吸・歩行・姿勢・循環機能などと同じように脳幹にプログラムされており、意識しなくても自動的に行える運動です。新聞やテレビと同時に行えるのもそのためです。

 ・脳の重要な部分が関与
   咀嚼をコントロールする脳の部位は極めて広範囲です。創造性や適応、学習、記憶、本能、運動などの部位が咀嚼に関わっています。

 こうした効果を十分に発揮するには歯ごたえのあるものを、一口30回以上噛むことが大切です。
 また楽しく食事をすることも大事なポイントで、家族で食事を囲んで楽しく会話しながら食事を摂る。それが様々な体の不調や疾患の予防につながります。

 今日は長くなったので、この話は次回へ続きます。

    

 

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