ＷＰＷ症候群
2014.04.15
「WPW症候群」という病気を聞いたことがありますか？
これは先天的な心臓の病気で、この病気を研究した3人の白紙の名前(ウォルフ、パーキンソン、ホワイト)から名づけられています。
心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割をしています。このポンプを稼働させるために、心臓内部から心臓の筋肉へ常に電気信号がおくられています。
心臓には通常、この電気信号を伝える経路は一か所しかしかありません。しかしWPW症候群の患者さんの場合、この経路が2か所存在します。この為条件が重なると心臓の筋肉に余分な電気信号が送られて心臓の動きが異常に早くなる「頻脈発作」が起こりやすくなってきます。
WPW症候群の患者さんは800～1000人に一人の割合で存在すると言われて、まれな病気ではありますが、重篤な頻脈発作によって危険な状態になることがあります。
WPW症候群の場合、自覚症状が経度の場合は対症療法のみで根治治療をする必要はないといわれています。ただし、他の心臓疾患が起こった時には、症状悪化のリスク要因にもなるため、専門医とよく話し合ってください。
WPW症候群で重篤な頻脈発作が起こる場合は高周波電流よって神経の一部を焼き切る治療(アブレーション)が検討されます。この治療法の成功率は非常に高く、WPW症候群の根治療可能となっています。
田崎病院 発行 「こんにちわ」より
