痔 (内痔核)の日帰り手術について
痔ってどんな病気?
痔には「痔核」「裂肛」「痔ろう」の3タイプがあります。
最も多いのが痔核で、患者さんの5~6割を占めます。
「痔核」は便秘などによる排泄時のいきみや、長時間座りっぱなし、立ちっぱなしの姿勢を続けることで肛門に負担がかかり、肛門クッションの血管が切れて出血したり、うっ血してイボのようにできたものです。
この肛門にできたイボを痔核といいます。
痔核は発生場所により「内痔核」と「外痔核」に分けられます。
「内痔核」について
歯状線より直腸側にできた痔核のことで、通常は痛みを感じませんが、出血や痔核の肛門からの脱出(脱肛)により気づくことが多く、排便時のいきみが原因となる場合がほとんどです。
治療方法:
注射剤を内痔核周辺4カ所に分割して投与します。
これは、痔核に薬液を十分に浸透させるための方法で、「四段階注射法」(ALTA療法)といいます。複数の痔核がある場合にはそれぞれに投与します。
投与後しばらくすると出血がとまり、脱出の程度も軽くなります。
さらに、1週間から1ヶ月前後で投与された部分が小さくなり、脱出や肛門周囲の腫れもひいてきます。
治療は15分程度なので、入院の必要もなく日帰りで行えるため、身体的・経済的負担も大きく軽減されます。
治療後は通院して治療の経過を観察することが必要になります。